大谷大学 文化環境ゼミ 3回生 2018年度前期

京都市の5つの石橋

 私たち3回生は、京都市にある5つの石橋を5月29日と6月16日の2日間に分けて調べました。1日目は、堀川第一橋と堀川第二橋に行きました。2日目は、伏水街道第四橋と伏水街道第三橋と円通橋に行きました。

 

〇 堀川第一橋(中立売橋)堀川今出川バス停から徒歩10分

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堀川第一橋は、堀川にかかる石橋です。元々は木で造られた橋でしたが、1873(明治6)年に石橋になりました。2012年に土木学会によって、選奨土木遺産に認定されました。そして、2017(平成29)年3月31日京都市指定有形文化財に登録されました。堀川第一橋は、近代橋梁史上価値が高い橋と言われています。

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橋の長さは約14m、幅は約8.2m。使われている岩石は花崗岩でした。花崗岩には、石英、斜長石、カリ長石、黒雲母の鉱物と暗色包有物が含まれていました。

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〇 堀川第二橋(下立売堀川第一橋から徒歩10分

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堀川第二橋は、堀川にかかる石橋です。現在の下立売橋の内部に石橋があります。橋の幅を広げるために、石橋の両サイドに桁橋が造られました。

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橋の長さは約9m、幅は約7.5m。使われている岩石は花崗岩でした。

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〇 伏水街道第四橋 竹田出橋バス停から徒歩20分

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伏水街道第四橋は、七瀬川にかかる石橋です。橋自体はコンクリートでできており、コンクリートの橋の下に石のアーチ橋がありました。

 

橋の長さは約6.8m、幅は約6m。アーチの直径は3m。使われている岩石は花崗岩でした。しかし、前の二つの石橋とは違い、暗色包有物は確認できませんでした。そして石垣の一部には、石英斑岩が使われていました。

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〇 伏水街道第三橋 鳥羽街道駅から徒歩10分

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伏水街道第三橋は、三ノ橋川にかかる石橋です。住宅が並ぶ中に橋があり、交通量が多い橋でした。アーチの上に石垣がありました。川の底が石畳になっていました。

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橋の長さは約5.6m、幅は約7.2m。アーチの直径は3m。使われている岩石は花崗岩でした。稀に暗色包有物も含まれていました。

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円通橋 東山五条バス停から徒歩5分

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円通橋は、皓月池にかかる石橋です。大谷本廟に参拝する際に必ず通ります。橋脚のふたつのアーチが皓月池に反射して、眼鏡のようにみえることから、「めがね橋」とも呼ばれています。

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橋の長さは約28.9m、幅は約6m。メガネの直径は3.8m。使われている岩石は花崗岩でした。橋本体に使われている花崗岩には、大きな暗色包有物がありました。そして欄干に使われている花崗岩には、鉄を含んだピンクのカリ長石が含まれていました。

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 5つの橋を調べていくと、すべて石橋に使われている岩石が花崗岩だということを知りました。どうして花崗岩なのか、この花崗岩はどこから採られたものなのか。疑問が浮かんできました。次は、疑問も含めて調べていけたらと思っています。